jicpa 信頼の力を未来へ 日本公認会計士協会東北会

東北会会長のご挨拶

日本公認会計士協会東北会会長 堤 研一

新年のご挨拶

2023年世界経済の安定と日本経済の回復を期待して

新年あけましておめでとうございます。

昨年、東北会会長に就任し半年が過ぎ、未だコロナ感染が収束しない中、withコロナを前提に徐々に経済活動や消費活動が動いてきている状況です。このような中、公認会計士受験者数は大幅に増加し、社会における私たちに対する信頼の大きさを物語っている気がいたします。東北会においては会員・準会員の合計数は500名を超え、昨年12月に、論文試験合格者11名の東京実務補習所仙台支所入所式及び合格祝賀会が行われました。私からは、合格の祝意を表すとともに、公認会計士業界に飛び込んできてくれた若者たちへの感謝と期待を述べさせていただきました。今後、様々な分野で活躍する公認会計士に育ってくれるものと大いに期待しております。

さて、世界経済が混沌としている中で、私たちの一番の関心事は、「日本経済の現状がどうなっており、どこに向かうべきか」ということではないでしょうか。東北会は仙台商工会議所理財部会に所属しておりますが、12月に行われた日本銀行仙台支店長竹内淳氏の理財部会主催の講演会におきまして、「2023年の日本経済・金融を考える」という講演があり、その中のポイントをご紹介いたします。

【景気の現状評価】
「資源高の影響などを受けつつも、新型コロナウイルス感染症抑制と経済活動の両立が進むもとで、持ち直している」

【先行きの経済】
「資源高や海外経済減速による下押し圧力を受けるものの、新型コロナウイルス感染症や供給制約の影響が和らぐもとで、回復していく」

【今後の論点】
・物価上昇に個人消費は持ちこたえている(貯蓄増加で消費者心理はそれほど悪化していない)
…ただし、物価上昇に対応する為に、長い目で見れば賃金を上げる必要はある
・日本の設備投資は長らく低調であるが、2022年度は投資計画を上方修正していることから、景気の底上げが 期待できる
・業況が良くないのに人手が不足しているのは、人口減少による生産年齢人口の減少によるもの
…女性労働の質的改善(正規雇用化)や高齢者の労働参加が必要
・労働生産性が低下(米国・ドイツでも)…生産性向上のためにTFP(広義の技術進歩)の向上が不可欠
・TFP改善…新技術の導入、無形資産(アイデア・ソフトウェアなど)やITへの投資、デジタル化、研究開発への投資促進、人財育成による労働の質向上、ベンチャー企業の成長による新陳代謝

このように日本経済における課題は多岐にわたり、企業活動は大きな転換を迫られております。今後、企業の課題解決力に期待するとともに、我々はその動向を注視し、公認会計士としての専門業務の提供に必要な新たな知識及び技能の習得に務めることが必要です。東北会においても、「ステークホルダーとの交流」と「会員同士の交流」を活発にしていくことを目標に掲げ、日本経済・東北経済の回復に向けて、様々な分野で活躍する会員をバックアップしていきます。特に本年は、各地の商工会議所・商工会、東北経済連合会、金融機関など経済界との連携を深め、我々が提供できる能力や知見を理解していただくとともに、地域でのニーズを把握し、会員の業務につなげていきたいと思います。

卯年の今年は、ホップ・ステップ・ジャンプのホップ年と位置づけ、役員・委員会・事務局一体となって活動してまいりますので、関係各位のご支援とご協力もよろしくお願いいたします。

皆様の今年一年のご健勝と活躍を祈念して、年頭のご挨拶といたします。本年も、どうぞよろしくお願い申し上げます。

2023年1月

東北会会長就任のご挨拶

このたび、令和4年6月の東北会定期総会におきまして、会長に就任いたしました堤研一です。東北地方6県(青森県、秋田県、岩手県、宮城県、山形県、福島県)の会員・準会員約500名の東北会の会長として、3年間どうぞよろしくお願いいたします。

東日本大震災から11年が過ぎ、東北地方においては、公共機関、防波堤、交通網などのインフラ整備が進められております。しかし、原発事故の後処理問題や農産物の輸出規制などの課題を残し、人口減少と高齢化が一段と進み、新型コロナウイルス感染症の拡大とも重なり、東北経済の回復の兆しはいまだ見えてこない状況です。

このような中、我々東北会の公認会計士は、本州の約3割を占める広い地域の中で、多くの会員が上場企業・非営利組織の監査やコンサルティングはもちろん、行政・公益組織の役員・委員への就任、中小企業に対する各種アドバイザリ―業務など様々な分野において活躍しております。また、近年、中学校・高校において会計基礎教育が始まり、教育現場においても私たちの使命は広がりを見せております。

東北会会長として、まずは東北地域の皆様に「頑張っている公認会計士」の業務や役割、活躍現場などを今まで以上に理解していただくとともに、これからの会員業務の推進と地域経済の発展に尽力してまいります。

今後とも、東北会の活動にご理解とご協力を賜りますよう、会員一同どうぞよろしくお願い申し上げます。

2022年6月

ページトップへ