新年の御挨拶

東北財務局長 原田 健史

  日本公認会計士協会東北会の皆様、新年あけましておめでとうございます。

  新年を迎えるに当たり、企業会計・監査制度や公認会計士を巡る動向や今後の展望等について申し述べさせていただきます。

  昨年は、新型コロナウイルス感染症の影響により、公認会計士皆様の業務においても大変ご苦労された1年であったかと思います。

  金融庁では、新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた企業決算・監査等の課題を議論するため、昨年4月に関係者による連絡協議会を設置し、現状認識や対応の在り方について共有を図り、企業や監査法人が決算・監査の十分な時間を確保できるよう、有価証券報告書等の提出期限を一律延長するとともに、5月には新型コロナウイルス感染症の影響に関する開示について、投資家等が期待する好開示のポイントを公表し、11月にも記述情報の開示の好事例集「新型コロナウイルス感染症」に関する開示例を公表しております。

  11月の開示例では、①経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(経営戦略等)、②事業等のリスク、③経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析、④経理の状況(追加情報)、⑤四半期報告書、⑥決算説明資料、に関する開示例を取り上げ、SDGs、多様性、気候、人材、DX、経営者といった項目を好事例として注目していますので、活用していただければ幸いです。

  次に企業会計審議会の審議状況等について、申し上げます。

  昨年11月、企業会計審議会において、有価証券報告書等の開示書類のうち財務諸表と監査報告書以外の記載内容である「その他の記載内容」に関する監査人の対応やリスク・アプローチの強化について議論し、監査基準等を改訂しました。今後、監査法人等の監査品質の向上を図るため、国際的な議論も踏まえつつ、品質管理基準の見直しについて、監査部会において議論を進めてまいります。

  また、会計監査に関する情報提供の充実の観点から、本年(2021年)3月期からは、「監査上の主要な検討事項(KAM)」の全面適用が始まります。昨年の早期適用は49社(2020年11月時点)でしたが、全面適用に当たり、KAMが投資家の判断にとって有用なものとなるよう、有価証券報告書における企業側の情報開示とあわせて関係者の理解を深めていきたいと考えております。

  次に財務局では、財政、融資、金融、国有財産などの業務を通じて、地方公共団体、金融機関、企業、大学などとかかわりを持っています。このような多様なプレーヤー(主体)と連携して、地域が抱える課題の解決に向けた支援を行っています。

  公認会計士協会東北会においても地域経済の担い手である中小企業を対象とした「地域活性化への貢献」を重点施策として取り組んでいると伺っていますが、2021年は共に取り組みながら支援ができればと思います。

  2021年の干支は、辛丑(かのとうし)です。丑年は「我慢(耐える)」や「発展の前ぶれ(芽が出る)を表す年になると言われています。2021年もウィズコロナと耐え忍ぶ年になるかもしれませんが、地道に突き進むことで新たな発展へと繋げる年になることを願っております。

  貴会の益々のご発展と会員様のご活躍を心よりお祈りしまして、新年の挨拶といたします。

ページトップへ