東北会会長就任のご挨拶

日本公認会計士協会東北会 会長 石沢 裕一

東北会会長就任のご挨拶

 この度、2019年6月19日の日本公認会計士協会東北会定期総会において会長に就任いたしました。関係各位の皆様には、公認会計士業務にご理解とご協力を賜り感謝申し上げます。微力ながら会務に務めて参りますので、なお一層のご指導ご鞭撻をお願い申し上げます。

 公認会計士制度は、戦後の証券市場の改革に合わせて、上場企業の監査を行う専門家としてスタートし、その後、商法特例法に株式会社の監査が義務付けられたことをはじめ、様々な事業体が法令によって監査を義務付けられました。公認会計士への要請は証券市場だけでなく社会全般に拡大され、2017年には社会福祉法人、医療法人等に対する公認会計士監査が始まりました。

 公認会計士は、大会社等を対象とした監査業務を主たる業務としていることから、一般に馴染みのない職業です。しかし、東北会の会員の過半数は、個人事務所として監査業務の他、監査経験を生かした経営全般にわたる相談・助言を行うコンサルタント業務や税理士業務、中小企業の支援業務を行っております。

 東北会として、地域経経済を支える中小企業を支援する会員のための事業に取り組む所存です。

 東北会の多数の会員が、地方公共団体の監査委員や各種委員などの公職に就任しています。東北会では委員等の推薦を行い、会員の地域社会への貢献を支援しております。

 また、東北会では、小・中学生向けの会計講座「ハロー!会計」や大学及び高校での「公認会計士制度説明会」を実施し、認知度を高めると共に公認会計士を目指す人材の発掘事業を行っております。是非ご活用頂ければと思います。

 3年間の任期中会務に務めて参りますので、関係各位のご支援とご協力を賜りますよう、また会員及び東北会の積極的な活用をお願い申し上げます。

第56事業年度事業計画

Ⅰ 基本方針

 東日本大震災から10年が経過し、復興支援事業の終了が予定されています。しかし、東北地方の地域経済は十分に復興できたという状況にはありません。加えて、新型コロナウイルス感染症まん延により多大な影響を受けております。

 そのような状況下、第56事業年度では、地域経済活性化のための中小企業施策を中心とした事業及び公認会計士制度の広報活動、第55事業年度では新型コロナウイルス感染症拡大の影響により実施できなかった会員の相互理解と絆を深める事業を重点施策として取り組んで参ります。

  1. 地域活性化への貢献
     地域経済の担い手である中小事業者の育成や事業承継に対する支援が求められています。中小企業を対象にした支援業務はこれまで個々の会員が取り組まれて来たところですが、東北会として、東北財務局や東北経済産業局などの関係団体と連携して、これまで以上に積極的に取り組み、公認会計士に期待される社会的使命に応え、会員業務の拡大に取り組みます。     
     第56年事業年度は、中小企業者支援を目的とする「中小企業施策委員会」において、志ある企業を対象にした事業の発展と持続的経営に資する内部統制の整備や事業の組織化に関する提言を行う研修会を開催します。
  2. 個人・中小監査事務所の品質の維持向上に資する事業の実施
     地域社会を基盤とする社会福祉法人、医療法人、農業協同組合、漁業協同組合等の非営利団体等の監査の担い手として個人や中小監査事務所が想定されます。監査により会計情報の信頼性を確保し、もって利用者のみならず地域住民に安心を提供することが求められています。社会の期待に応えるためには、監査の品質の維持向上が不可欠です。
     第56事業年度は、協会本部が提供する中小監査事務所向けのツールの活用事例や監査事例研究に関する研修会の受講機会を増やします。
  3. 業務拡大による監査従事者への支援
     非営利団体等監査業務の拡大に対しマスコミ等から、いわゆる「監査難民」が多数生じるのではないかと懸念されています。
     また、監査法人に所属していない会員が過半数を占め、組織内会計士が増加している現状から、監査業務経験者の確保も今後はより難しくなるものと想定されます。東北会に異動されて間もない会員や、主に個人で監査業務に従事している若手会計士の情報交換の機会を設け、監査チームの組成の為の相互理解を推進することは有意義であると考えます。
     第56事業年度は、県(部)会を超えた会員交流の機会である臨時総会以外に会員相互の親睦を深める事業を実施します。
  4. 会員の多様化と組織内会計士への支援
     監査法人に所属していない会員が過半数の状況にあり、公認会計士協会としてどのような支援が行えるのか検討課題に挙げられています。
     また、公認会計士の登録をしながら企業などに勤務する会員いわゆる組織内会計士や会員登録をしていない「公認会計士の資格を有する者」が増えています。公認会計士としての資質の向上と職業的倫理の遵守を働きかけることが、社会からの信頼を確保維持していくうえで必要です。
     第56事業年度は、監査業務以外の研修会をより多く開催するとともに、協会本部と連携し東北地域の組織内会計士の把握に努め、定期的な情報交換の機会を提供する事業を行います。
  5.     
  6. 多様な人材の活用
     東北会の会員数の増加及び地域会に求められている業務の拡大に対処するため、委員会構成や活動を見直し、多様な人材の登用を図り、地域会活動の活性化を図ります。
  7. 従来事業の継続
    第56事業年度は、以下の事業を継続して実施します。
    • (1)士業ネットワーク等の関係諸団体との連携による地域社会への貢献活動事業
    • (2)「公認会計士」の業務に関する広報活動事業
    • (3)「ハロー!会計」の実施による会計教育の普及活動事業
    • (4)継続的専門研修の実施や広報誌による会員への情報提供等の会員支援事業
    • (5)実務補修所の運営支援による後進育成事業

Ⅱ 実施細目

  1.  中小企業施策に関し、外部講師による地域未来牽引企業等をターゲットとした研修を実施する。
  2.  地域会研修会をはじめ継続的専門研修制度の適切な運用により、専門家としての資質の維持・向上に努める。
  3.  監査従事者への支援として、若手人材の交流による監査チーム組成に繋がることを目的とし、「若手会計士ネットワーク」の構築に努める。
  4.  組織内会計士の把握を更に推し進め、ネットワーク化を図るとともに、その知見を発揮する公認会計士の資質の維持・向上及び活動支援を図る。
  5.  協会会務への参画意識の醸成・システムを整理し、多様な人材の活用を図る。
  6.  従来事業について、次の施策を実施する。
    • (1)関係諸団体との連携による地域社会への貢献活動事業
    •  ① ステークホルダーとの交流については、訪問、会合等への積極的参加により交流の維持・深耕拡大に努める。
    •  ② 会員の各種公職就任を図り、会員の業務を通じて地域社会への貢献を図る。
    • (2)「公認会計士」の業務に関する広報活動事業
    •  ① 「公認会計士の日」広告や年賀広告、マスコミ関係者への情報発信を増やし、公認会計士の認知度アップに努める。
    •  ② 大学での制度説明会や福島大学での寄附講座の開催等により、公認会計士制度の理解と優秀な人材確保に努める。
    • (3) 「ハロー!会計」の継続開催により会計教育を推し進める。
    • (4) 協会本部情報については、継続的専門研修の実施時や役員会で適宜役員及び県会長へ伝達するほか東北CPAニュースへの掲載等で適時適切に伝達する。
    • (5) 実務補習所仙台支所の適切な運営を図るとともに、準会員会東北分会の活動に適切な支援、助言を行う。
    • (6) 会員相互の理解と親睦及び協会本部との連携強化
    •  ① 各ネットワークのほか、2021年9月3日~4日に開催予定の岩手県での臨時総会等で、会員間の相互理解を促進するとともに協会役員との直接的な意見交換を行う。
    •  ② 会員の意見は役員会及び各委員会で集約し適時適切に協会へ進達する。
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