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龍の長髭を梳く ~まご孫日記~

宮城県会 阿部 瑞男

某月某日

 5人の孫の一番下の孫のKが、今年、都立H高校へ入学した。私が都立M高校へ入学したのが昭和25年(1950年)だから、都立高校男子生徒は68年ぶり。  Kがその高校を選んだのは、自宅から歩いても行ける一番近い高校で、「震災に遭っても帰宅困難者にならないように。」だそうだ。私も当時の宿舎から歩いて行ける高校だった。東京に居て、私を引き取った長兄によると、その学校を選んでくれたのは「田舎から出てきた弟が迷子にならないように。」

 祖父も孫も発想は似たり寄ったりの学校選びだが、他人任せの祖父に比べて、自分で選んだ孫の方に軍配は上がるのだろう。

某月某日

 Kの学校では土曜日に課外授業があるそうだ。午後はアルゼンチン出身の女性講師が英語でスペイン語を教えてくれるそうで、1回目の授業が終った高校生たちは、にわかかじりのスペイン語のカタコトでおしゃべりをしながら、家路についたそうだ。そういえば68年前は、私も土曜日の午後はミセス・メイアのバイブルクラスがあったっけ。

某月某日

 Kが部活に入った。部員先輩5名新入生2名計7名。在校生1,000名の高校にしてはなんとマイナーな部活と思い、尋ねたら「ソウキョク部」「それなに?」と聞き返すと、「通称はお琴。」
「箏曲部」は昭和37年(1962年)創設だそうで伝統がありそう。
 (ネットでみると箏(そう)と琴(きん)は別の楽器で、柱(じ)で弦の音程を調節するが箏、柱がないのが琴だそうだ。そうか。)

某月某日

 入部早々の6月に公開の演奏会があるという。部員が7名しかいないから、一年生も当然出演するという。「どこで?」と聞いたら「学校の町内のH神社で奉納演奏。」え!ネットでチェックすると、あった!あった!「S例祭・奉祝神賑行事日程」の最後に「箏曲奉納演奏・奏楽殿」とある。

 通常、箏は尺八との二重奏だが、部員7名では尺八までは手が回らずオーケストラ部のフルートに助演してもらうのだそうだ。いまどきの部活はなかなか面白そう。

某月某日

 S例祭の演奏風景が動画ラインで送られてきた。奉納演奏の後に直会(昼食)があり、お神札、お守り、御祭礼手拭、撤饌(おさがりもの)としてペットボトルの「H神社の霊水」(え!)が授与されたそうだ。高校生の演奏奉納にしては破格の待遇だ。

 霊水は、総本社の滋賀県大津市の地下二千尺から湧出したもので、心身を浄化するものだそうだ。・・ルルドの泉の霊水が通販でも売られている時代だから、あまり驚くことではないのかも・・。

某月某日

 Kが、阿佐ヶ谷の和楽器店へお箏の爪を買いに行くという。
「江戸小咄」にこんなのがあった。

 (くずや)「おかみさん。お琴の爪を出されるなんて、元はさぞかし立派なお住まいだったのでしょうね。」

 (長屋のおかみ)「よく聞いておくれだね。その頃は爪も十揃っていたけど今はこの有様さ。」・・えっ、箏の爪って、何個なの?

 爪だけ買ってもしょうがないだろうと思ったら、お箏は部活を指導するOBの先生が、自宅練習用に個人の予備を3年間無償で貸してくれたそうだ。この先生が、在学中に箏曲部を創設した元芸大教授だそうだ。(それでこの部があるわけか。)

 そこで慌てて、注意した。「お箏は龍の化身だから跨いだり、躓いたりしてはいけないよ。逆鱗に触れるとお怒りを受けるからね。」「そうか、だから右端を竜頭、左端を龍尾というんだね。跨いだりはしないよ。」

 弦は、なびく龍の長髭ということになろうか。爪は髭の塵を払って気分良く唱わせる魔法の櫛ということになるのかな。

 (え?龍にはたてがみはありませんよ。あるのはドラゴンでしょう。)

某月某日

 Kが「数学甲子園2018」に出場するという。

 この頃は「○○甲子園」ばやりで、山形でも「あゆつり甲子園」を企画し、全国から高校生つり天狗を集めているそうだ。

 「数学甲子園」は、北海道から沖縄県まで12ブロックから今年は639チームがエントリーするという。

 主催 日本数学検定協会、後援 文部科学省、 協力 日本公認会計士協会(ほか2団体)

 去年から日本公認会計士協会が協力団体に名を連ねている。このようなこと、会員に知らされていたかな?

某月某日

 H高校は、Kがチームリーダーとなって、1年生のみでチームを編成し「数学甲子園」に予選出場した。今年は腕試しと、予選に臨んだが、全国の参加610チームから36チーム選抜では、あまりの難関で予選敗退した。でも「来年もこのメンバーで。」と鼻息も荒く帰ってきたそうだ。

 日本公認会計士協会のロゴ入りクリアファイルをもらって。

 東北地区予選には東北5県から14校が参加したほか、東京地区予選に福島県から1校が参加したそうだ。

某月某日

 関根愛子会長からメールをいただいた。

 「先週は山形でお世話になりました。おかげさまでとても素敵なひとときを過ごすことができました。お尋ねの数学甲子園につきまして、昨年の状況をお伝えした資料を昨日、担当からお送りさせて頂きましたが、先生からのお話を受けて、会員の皆様へのお知らせが行き届いていなかったと反省し、本年の数学甲子園への協力についても、昨日、ウェブサイトに掲載させて頂きました。」

 流石は会長、反応が素早い。 

 東北の本選出場校は、去年は仙台第二高等学校と仙台二華高等学校だったそうだが、今年は仙台二華高等学校と秋田高等学校だった。

 東北会からも本選会場に出場校への応援メッセージパネルを掲げているが、東北会の会員へは全く周知されていない。

 こんなことでは「チコちゃんに叱られる」「ボーっと生きてんじゃねえよ!」って。

 エントリーした学校名は東北会事務局でも把握しているので、「制度説明会」や「ハロー会計」の呼びかけに、大いに役立たせることを期待したいのだが。(おわり)

 


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