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 東北CPAニュース

監査事例研修会(平成30年3月16日)

監査及び会計研究委員会 副委員長 菅井 賢一

 平成30年3月16日(金)11時より、仙台商工会議所にて監査事例研修会を開催しました。講師には、日本公認会計士協会自主規制・業務本部調査相談グループの公認会計士漆原健雄氏と主査神久敦子氏の両氏をお招きしました。

 研修は四部構成で実施され、第一部は漆原氏より、社会福祉法人の監査について、法定監査の要件、監査報告書、審査、品質管理、報酬についての解説が行われました。社会福祉法人の監査も原則として審査に関する方針及び手続を定めなければならないこと、任意監査においては財務諸表の社会的影響力が小さくかつ利用者が限定的な場合には、審査省略が可能だが、この場合、監査意見が適切に形成されていることを確認できる他の方法を定める必要があり、具体的には品質管理基準委員会の「自己点検チェックリスト」も参考になるとのことでした。

 昼食をはさんで、第二部も漆原氏より、企業会計について、仮想通貨に関する会計処理や税効果会計を中心に解説が行われました。税効果会計については、平成30年2月16日に公表された企業会計基準28号「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」において、平成30年4月1日以後開始する事業年度の期首より、繰延税金資産は「投資その他の資産」(繰延税金負債は固定負債)の区分で表示されるようになること、税効果注記においては、評価性引当額の内訳情報や税務上の繰越欠損金に関する事項が追加されるなど、繰延税金資産の回収可能性の評価に資する情報が充実するような改正となったとの説明がありました。

 第三部の倫理については神久氏より、平成30年1月26日に日本公認会計士協会より公表された「『独立性に関する指針』の改正について」に関し、インターバル期間の見直しがあったこと、及び、説例を用いた解説がありました。また、依頼人への就職、同時提供、ネットワークファームの独立性等について、相談が寄せられた個別具体的な事例について解説がありました。

 第四部は学校法人会計について、最近の学校法人の会計・監査の動向や事例について、神久氏より解説が行われました。教員人件費の区分、卒業生に関する費用、入学金等の減免の総額表示、独立行政法人からの研究の受託などの個別具体的な会計処理及び表示、並びに基本金の処理などの解説が行われました。

 今回の研修は延87名の出席でした。本研修会では寄せられる相談等に基づきテキストが作成され、実務上の解釈に迷うところ、質問が多いところを中心に解説が行われます。CPEで必須の「職業倫理」や「監査の品質及び不正リスク対応」の単位が取得できる良い機会ですので、次回のご参加も心よりお待ちしております。

以上


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