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 東北CPAニュース

東北会総会 協会会長ご挨拶

協会会長 関根 愛子

 本日、日本公認会計士協会東北会の第51回定期総会が開催されるに当たり、協会会長として一言ご挨拶申し上げます。

 日頃は会務運営にご協力賜り、厚く御礼申し上げます。

 昨年7月に引き継いだ協会の会務執行の舵取りも早いものでおよそ1年が経とうとしています。会長就任時に会務運営の指針として3つの柱を掲げ、秋からは直接、全国の地域会を訪問し意見交換・対話を行いました。会長に立候補したときから、会務運営には全国の会員の皆様の意見を聞きながら、本部・地域会を一体的に運営して行きたいと考えておりましたので、早い段階で直接会員との意見交換を行い、現場での生の声を聞けたことは、とても有意義だったと思います。

 さて、この一年間を、会務運営の「3つの柱」を基に振り返りますと、まずは「公認会計士監査の信頼性向上」の主な事項として、「監査法人の組織的な運営に関する原則(監査法人のガバナンス・コード)」が金融庁より公表されたことが挙げられます。協会は同日付けで会長声明を発出しました。本原則は、大規模な監査法人の組織的な運営を念頭にとりまとめたものでありますが、この公表は、全ての監査法人のガバナンスの更なる向上の契機です。監査人としては、企業の取締役や監査役等及び株主・投資家等の関係者と監査品質の向上に向けた一層の意見交換・対話を行い、監査品質の維持向上及び継続的改善を重視する組織文化の醸成と透明性の向上に努めることが重要と考えています。

 公認会計士は、経済社会の変化に対応して、適正な情報開示及び情報の信頼性確保に取り組み、資本市場の健全な発展に寄与しなければなりません。そのため、公認会計士監査の信頼性向上についても、協会は、市場関係者の意見を踏まえながら、自らの改革として各種施策を推進してきました。例えば、品質管理レビュー制度の在り方の検討、監査人が監査の過程で特に注意を払った「監査上の主要な事項(KeyAuditMatters(KAM))」の記載の議論、その他、企業情報の一体的開示、監査期間・時間・報酬の確保、不正事例研修の充実などの監査強化に取り組んでいます。また、昨今では、ITやAIに代表される情報処理技術・科学技術の進化も飛躍的に進んでおり、これらを監査業務に先進的に取り入れていく挑戦を続けていく必要があり、それが公認会計士監査の進歩、監査環境の改善につながると考えています。これら一連の取組状況については、3月に開催したシンポジウム「グローバル会計・監査フォーラム(公認会計士監査の変革のとき)」において全体像の説明を行っています。

 次に、「多様な領域での会計インフラへの貢献」としては、社会福祉法人及び医療法人の法定監査導入を目前に控え、会員向けの研修会や各地域で所轄庁や関係団体と連携した説明会等を延べ80回開催し、会員の支援とともに、関係者の理解を得るための施策を積極的に展開してきました。また、社会福祉法人・医療法人に関して、実務指針等のツールを公表し情報提供を行っています。今後も、しっかりとした監査を行えるよう環境を整えて支援していくとともに、監査実施にあたっての品質確保に向けた対応や監査実施後の確認にも取り組んでいきます。 加えて、税の専門家としての社会的なプレゼンスを高めるための支援や、中小企業支援においても全国地域会との連携強化を本格化し、社外取締役等の適任者としての公認会計士への期待にも応えなければなりません。

 3つめの「国際性、多様性を担える人材の確保と公認会計士の魅力向上」のひとつとして、国際組織において、将来日本の代表として活躍できるような国際的な知見と経験を備えた人材の育成に継続的に取り組んでいます。その一環として、国際舞台での活躍を目指す会員を増やしていくための勉強会の開催や、国際的に活躍する会員を迎えてのインタビューなどを行っています。また、国際会計人材として活躍したいと考える個人のキャリア形成のサポート等を目的とした「国際会計人材ネットワーク」の登録窓口の一つにもなっています。

 新たに設置された「会計基礎教育推進会議」や「女性会計士活躍促進協議会」も活動を開始しました。会計基礎教育では、施策の基本方針等を検討しており、女性活躍については、キックオフイベントとして「公認会計士の魅力と女性活躍の展望」を開催したほか、地域会において、女性会員の活躍の現状などを確認し、意見交換会等を実施しています。このように、同協議会を通じて女性会員を対象とする施策を進める一方、公認会計士に限らず、広い意味での女性のキャリア支援などについても、積極的な発信を行っているところです。

 3つの柱に加えて、これらを支えるためのプラットフォームの確立として、持続可能な協会財政の検討、本部・地域会の一体的な運営などにも取り組んできていますが、その施策の実行のため、全国16地域会を訪問し、各会員との対話に努めたことは冒頭で申し上げた通りです。

 協会初の女性会長ということもあり、メディアの取材も多数受ける機会がありました。会務運営の指針や昨今の会計・監査をめぐる状況のほか、女性活躍促進の観点から自らの考え方も発信できたことは幸いだと思っています。今後も透明性ある事業運営に努め、意見発信を積極的に行い、公認会計士業務の理解の促進と魅力向上へ繋げていきたいと考えています。

 最後になりますが、日本公認会計士協会東北会の益々のご発展と会員の皆様のご活躍、ご健勝を祈念いたしまして、簡単ではございますがご挨拶とさせていただきます。

以上


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